英語と詩

 

トランプ大統領が誕生して早半月ほど。

彼のスピーチでは英語学習も盛り上がりませんね。

ネイティブじゃない私が言うのもなんですが、なんというか、うすっぺらいというか、格調高くない英語ですから…

大統領の英語といってもいろいろある、ということがわかるという意味では勉強になるともいえましょうか。💦

 

もちろん、私が「格調高い」なんていったところで、皆が同意するわけでもなし、それはそれで何の問題もありません。
でも、私がいいな、と思うものを称賛してもこれまた何の問題もない。

言論の自由が保障されている範囲内でなら。

 

とにかく英語の韻とかリズムとか発音の練習には、いずれにしてもスピーチなんかより英語の歌がよいと思っています。

英語の歌詞とはもちろん詩でもあるわけで、英語の詩も英語学習にはぴったりです。

実際、英語圏の小学校や幼稚園・プリスクールでは、子供向けの詩を一緒に楽しむところも多いのです。

というかほとんどのところがやっているはずです。

毎週、英語の詩をクラスで読んで、リズムで英語の読み方を覚えていく時間があるはずです。

日本でも短歌とか俳句は少し国語で奨励されていると思いますが、英語圏ではもっと長い時間、小さいころから詩に親しんでいるような雰囲気があります。

とはいっても、低学年のうちは本当に言葉遊びのような詩を読んで楽しむだけですけどね。

例えばこちらにはとってもかわいらしい詩がたくさん紹介されています。

“Rabbit”

とか、さいこーにかわいいです。

 

マヤ・アンジェロウ ”Still I Rise”

 

というわけで、元気が出る英語の詩を紹介したいと思います。

私が一番好きな詩(といってもたくさん詩を知っているというわけではありませんが)、マヤ・アンジェロウ (Maya Angelou) の “Still I Rise”  です。

こちら↓のウェブサイトが見やすくておすすめです。

 

“Still I Rise” by Maya Angelou

 

アンジェロウ氏による朗読がYouTubeにあります。

最初は導入の言葉が入っていて、詩そのものは0:40ぐらいから始まります。

英語のリスニングに慣れていない人は、下のスクリプト(YouTubeの自動スクリプトを訂正したもの)や、上のウェブサイトで詩を確認してから、何度も何度も聞いてみると、聞こえにくい英語の音が何かわかってくると思います。

英語の音そのものに慣れていない人は、スピードを遅くして聞いてみるといいかもしれません。

繰り返し、諦めずに!

0:00
everyone in the world is going to bed one night or another
with fear and pain, loss or disappointment and yet each of us has awakened arisen
somehow made our ablution, seeing other human beings and said: ” ‘morning how are you?” “Fine thanks and you?”

0:19
it’s amazing where ever that abides in the human being there is the nobleness of the human spirit
despite it all,
black and white, Asian, Spanish, Native American, pretty, plain, thin, fat vowed or celibate
-we all rise

0:40

(この辺りから”Still I Rise”の朗読)

 

オンライン上にいろいろな人の翻訳もすでにありました。

詩の翻訳は難しいです。

ある意味で、翻訳すると解釈を付け加えざるを得ないものですが、特に詩の解釈は読み手によって変わってくる部分もあるから、何通りも翻訳があるのではと思います。

意味がとりやすいといいなーと思いながら、自分なりの翻訳も載せてみます。

意味が分かったうえで、本家の英語版を何度も言う練習をしてみるといいと思います。

彼女の、deepな発音が聞こえてきたら占めたものです。

 

蛇足ながら、

どんな歴史も勝者の歴史といいますが、アメリカの歴史も、ついこの間まではマイノリティの視点など全く取り入れられていませんでした。

そもそも、非白人人口、特に黒人は、一滴でも黒人の血が入っていたら黒人と定義され、「人」に入れられていませんでした。女性も「人」ではなかったですね。ついでに言えば、今では白人と言われる民族も白人ではなかったこともあります。(イタリア人とか)

権力者側からみた歴史を問う詩、それを笑顔を称えて朗読するアンジェロウ氏。

YouTubeのコメント欄に、彼女が今年生きてこんな事態を見なくてすんでよかった、というのがありますが、天から現在のアメリカを見る彼女は何と思っているでしょうか。

なぜか、この詩を訳したくなった朝でした。

 

<拙訳>

憎しみに満ちた、ねじまげられた嘘で歴史にかきつけられ

土に踏みにじられる

それでも、舞い上がる粉塵のように、私は立ち上がる

 

生意気だから驚いているの?

なんでそんなに憂鬱そうに沈んでいるの?

私んちの居間で

石油がとれる人みたいな

歩き方をしているようにみえるからかしら

 

潮の満ち引きを確かにもたらす

お月さまやお日さまみたいに

高く湧き上がる希望みたいに

それでも、私は立ち上がる

 

打ちひしがれてぼろぼろになってほしかった?

頭を垂れて目を伏せて

涙の粒のように肩を落として

心の底から叫び声をあげ 疲れ果てたまま

 

なまいきな態度だから気にくわないの?

そんなにおどろかなくたっていいのに

私んちの庭に

金のとれる山があるみたいに

笑っているだけなんだから

 

ことばで撃ち抜かれ

目で切り裂かれ

憎悪で殺される

それでも、この軽やかな大気のように、私は必ず上へのぼっていく

 

私の色気にどぎまぎしてるの?

思ってもみなかったんでしょう

両足の太もものあいだに

いくつものダイヤが光っているみたいに踊るなんて

 

歴史の恥部とされる小屋の中から

私は立ち上がる

奥深く痛みがはりめぐらされている過去から

私は上へのぼっていく

私は飛び跳ねる広く黒い海、

潮の中 もりあがるふくらみにも耐える

 

恐れおののいていた夜を抜けて

私は立ち上がる

おどろくほどあかるい朝の陽ざしの中へ向かって

私は立ち上がる

私は

祖先からうけつがれた贈り物をたずさえた

奴隷の夢と希望

私は上がっていく

上へ

上へ

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