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アメリカのキンダーから2年生ぐらいまでの宿題=自分のレベルにあった薄い本の読書
以前記事で紹介しましたが、英語圏の子どもが英語を読むようになるプロセスには下の5つの要素がありました。
Concepts of Printー文字認識
Phonicsーフォニックス
Phonemic Awarenessー音素認識
Sight Wordsーサイト・ワード
Automaticityー以上の4つが自動的にできること
英語圏では日本語などと違って文字と発音に例外が多いこともあり、本を読めるようになるまでの個人差は大きいようなのですが、大体以上のことができるようになるのはキンダー(日本の年長)から一年生ぐらいが目標となっているところが多いです。
文字認識、フォニックス、音素認識などは家庭から始まりプリスクールで幅が広がったところで、キンダーで熱心にフォニックスや簡単なサイトワードを学びます。そして一年生以降は、サイトワードをどんどん増やし、スラスラ読めるようになるために、自分の読めるレベルに合った簡単な本をたくさん読むことが宿題となるところが多いです。
日本でも一年生ではまず、音読やひらがなをなぞる宿題が出るのではないかと思います。
ですから、一年生以降はサイトワードを更に増やし、後はひたすら本を読むことが重要となってきます。日本と違うのは、教科書だけではなく、幅広く色々な本を、子どもの読むレベルに合わせて宿題にも出す、というところです。
フォニックスの次の段階:アメリカの一年生が宿題で読む本
我が家の一年生が、毎日薄い本を一冊、学校から持ち帰って読む宿題をしていますのでご紹介します。
彼女は今のところ、この年齢では上の二人より少し英語が強めで、ごく普通の一年生レベルの読む能力があるようです。(両親とも日本人で家ではなるべく日本語を話すという方針ですので、強めと言ってもごく平均からやや下といったところです。)
秋に新学年が始まって二カ月近くたち、読むレベルが少しだけ上がってきているようです。
始まったばかりの頃はプリスクール、キンダーレベルというか、Tom is my friend. のような、物語のような文章が多い本でしたが、今回は少し説明文が入ってきています。この宿題の本は、大体10ページぐらいのものすごく薄い本です。
今回気づいたのは、少し難しいというか、日常会話では使わない単語も既に使われている本だということです。
例えば、「温血動物」を表すwarm-bloodedなんていう単語が使われていました。↓
字が読めても、その概念を理解するまではもちろんできていないと思いますが、この時期、聞いたことのある単語を増やすことは重要なのだと思います。
そして自分は読めるのだ、という達成感。
薄い本でも毎日学校から持って帰れば、一年間で100何十冊にはなります。(アメリカは休みが多いですが)
チリも積もれば山となる。
毎日のリーティングの宿題、面倒だと思ってしまうことも多いのは事実ですが、しっかりやってもらおうと改めて思いました。
Guided Reading (ガイデッド・リーディング)について
ところでこれを書いていて分かったのですが、この薄い本はオーストラリアの英語教材会社、AlphaLiteracyというところが販売しているようです。
そして、この本を利用してどうやってレッスンをしたらよいのかという教師向けの指導書をオンラインでみることができます。
いわゆるGuided Readingのやり方です。
これについては、日本でも
「アメリカの小学校では絵本で英語を教えている 英語が話せない子どものための英語習得プログラム ガイデッド・リーディング編」
という良書が出ているようです。
というわけで、この記事は「教材」の「英語を読む」のところに入れてみました。