「やり直し英語」の効果的学習方法とは?という記事を書きましたが、そもそも大人になってからの外国語学習って効果が本当にあるのか?という疑問があるかもしれません。

が、リスニングや発音の改善や外国語習得は大人になってからでも決して遅すぎることはない、というのが私の意見です。

下で見ていきますが、言語学などの研究者によってもそのような意見は最近支持されてきています。

もちろん、小さいころから外国語の、できれば生の音に触れていた方が、外国語習得には圧倒的に有利ではあります。

こちらで紹介しましたが、外国語習得の「臨界期」という考え方は一理あり、7歳から11歳ぐらいの間に外国語学習を始めると習得が比較的容易であるというのは広く受け入れられている説です。

ですから、本サイトでも早期英語教育は推奨すべきだと書いてきました。

もちろん、日本語の教育時間を減らしたりはせず、追加していくようにするのが原則です。

でも、だからといって、小さいころから外国語を学んでこなかったから外国語習得はとても無理、というのはこれまた極論です。

言語習得に関しては、ある科学的研究結果をどう解釈するかで議論が変わってきてしまうことが多いので、議論は慎重に行われるべきだと思います。

要するに、なんでもそうだと思いますが、様々な要因が関わっているので、単純解釈してもあまり意味がない、ということです。

 

外国語学習は大人の脳にもよい刺激となる!

 

以前記事でも書きましたが、人間の脳は、幼少期どころかすでに乳幼児期に、母親の話す言語やその他身近な生で聞こえてくる言語を聞き分け、それ以外のそれほど重要でない言語は雑音のように聞こえるようになっていくようだ、という研究成果も出ています。

でも、それとは別に、最近では、人間の脳は、大人でも、外国語を勉強すると刺激を受けて大きくなる、という科学的研究結果も出てきています。

また、日本人には発音・聞き取りがしにくい “L” と “R” の発音の違いも、実は大人でも聞き分けられるようになるといいます。

その方法で科学的な根拠があるとされる方法に、その違いを大げさにして、日本人でも無理なく聞き分けられるようなコンピュータで作られた”L” と “R” の音を何回も聞き続けると、普通の英語の中でもやがて聞き分けられるようになる、というものがあります。

単なる経験談でも、カタカナの「ラ」や「レ」に置き換えて思い込んでいた英語の発音を、そのまま英語の音で意識して聞き、発音できるようになると、聞き分けられるようになる、という話は結構聞きます。

*ただし、YouTubeの自称バイリンガルで、発音も確かに良いかもしれませんが、音声学の基本などがなさそうな人の聞き分け方法などはかなりいい加減なものも入っているので注意したほうがよいと思います。

 

英語と日本語の周波数が違うことは言語習得上それほど重要なことなのか?

 

英語の周波数と日本語の周波数は異なるので、日本語しか話さない人には、英語は言語として聞こえておらず、いわば雑音である。だから英語の習得は難しい、という説があります。

でも、これはちょっと考えてみれば、どんな周波数であっても、外国語は雑音にしか聞こえなくて当然と思うのですが、いかがでしょうか?だって、日本語と韓国語、発音とかなんとなく似てると思えますが、だからって英語よりかなり習得しやすい、ことがあるんでしょうか?まあ、もしかしたらあるのかもしれませんが、だからってその周波数の違いがものすごく外国語学習に重要かというと、ちょっと疑問に思えます。

更にこの説を応用?して、英語の周波数と日本語の周波数は違うので、英語の周波数の音を聞いていると英語が聞こえやすくなる、という理論や教材もあります。私は試したことがないのでわかりませんが、その教材を使うと確かに少し聞き取りやすくなる、という意見もあるようです。

ただし、あくまで私個人はそれだけのお金を払うだけの効果があるかは大いに疑問ではあります。

そもそも、コツコツと王道で、自分の発音を矯正し、リスニングを行っていけば、語彙も増え、英文の構造にも慣れて、かつリスニング力も上がるという効果があると思います。

そしてそれだけのことは今の時代、ほとんど少なくとも教材費は無料で達成可能だと思うからです。

いずれにしても、こちらの記事にもまとめてある通り、科学的に大人でも(もちろん子どもにも)、外国語学習は脳の発達に良い影響がある、というものがあります。

 

Edinburgh University researchers point out that “millions of people across the world acquire their second language later in life: in school, university, or work, or through migration or marriage.” Their results, with 853 participants, clearly show that knowing another language is advantageous, regardless of when you learn it.

[ エディンバラ大学の研究者たちは、「学校や大学、仕事、あるいは移住や結婚などで、幼少時を過ぎてから外国語を学ぶ人々は何百万人もいる」と指摘していま す。いくつになってからでも外国語を学ぶことに利点があることが、この853人が参加した研究結果によってはっきりと示されています。]

 

―”What Happens in the Brain When You Learn a Language?” by Alison Mackey,
professor of linguistics at Georgetown University and Lancaster University, The Guardian

 

日本語を大切にすべきなのは当然ですが、だからといって非効果的な外国語教育方法に固執し続けるのはそれこそ非効率的です。

[`evernote` not found]
Pocket