バイリンガル児の「ハリーポッター」、読むのは何年生?英語・日本語どちら?

「ハリーポッター」は英日どちらでも読書の指標として有効!

J. K. Rowling作のハリーポッター第1作目(英語版)が出版されたのは1997年。
もう20年以上も前のことです。

その後第4巻までは毎年出版。

新刊が出るのを待ち望んで育つことができたラッキーな世代も、すっかりいい大人になっていることでしょう。

当時のような、時代を席巻する雰囲気はなくなったかもしれませんが、本の素晴しいところはこのような名作をいつの時代にも読めること。

今度はこの大人たちが子どもたちに引き継いでいっているはず。

さらに嬉しいことは、ハリーポッターは日英どちらでも良書の評判があること。翻訳も原書の意図をかなり忠実に反映しているようです。

つまり、主要言語の方でまず読了すれば、次にはもう一方の言語ででも楽しめるということ。

「1粒で2度おいしい」とはまさにこのことですね。

そう、ハリーポッターは日本語でも、英語でも、子どもにとって言語発達や成熟度の指標になっているという点でも貴重な作品です。

「ハリーポッター」は何年生・何歳で読める?適齢は?

さて、いまや児童文学の古典といえるハリーポッター・シリーズですが、もともと何歳向けなのかは議論があるところ。

本サイトで英語で読むことをお勧めしている米シリコンバレー発のQ&Aサイト、Quoraや、米国の大手書店、Barns & Noble のウェブサイトでも質問に挙げられています。

Quoraのスレッド:「ハリーポッター」の読書レベルとは?

Barns & Nobleのスレッド: 「ハリーポッター」を読み始めるに適した年齢とは?

Barns & Noble によると、ハリーポッターの対象年齢は、技術的にはすばり9~12歳。

バイリンガル子育て家庭には多分おなじみの、英語読解力水準の指標、Lexile levelによると第1巻は「880

2巻目以降は880~1030あたりを上下しています。

これを学年で表すとやはり小5から中1レベルです。

もちろん読書能力は個人差があって当たり前ですが、周囲を見回しても、Quoraなどオンライン上の情報を見ても、10歳前後がストライクゾーンのようです。

英語版は(日本での状況を知らないので英語版と限定しているだけですが)もっと早い時期、1、2年生でも読める子もいます。

つまり英文自体はそれほど難しくないのです。

でも造語も多く、読み進めるにつれ何よりも内容が少しずつ大人っぽくなっていくので、はまって自分で読み進めるのにぴったりな時期は、やはり10歳前後だと思います。

また、ハリーも第1巻では10歳。
Rowling氏は読者もハリーと共に成長していくことを想定していたそうす。

4巻目あたりからページ数も増えて内容も暗くなり、最終巻ではハリーが17歳ということを考えると納得できます。

追記:日本人の英語力向上を目的に英語の多読を紹介されているサイトに、日本育ちの日本人の大人にはハリーポッターの英語版は難しかもしれないという意見がありました。

私自身はあまりハリーポッターの世界に入り込めなかったのですが夫も、指導教官も大好きでしたね。

 

 

バイリンガル児は英日どちらで、何歳で読める?ー我が家の場合

日本語版でも同様の意見が多いようですが、バイリンガル家庭でも状況はそれほど変わらないはず。

両言語の発達がほぼ順調なら、どちらかの言語で10歳前後に読み始めることができるはずです。

もちろん、好みもありますし、発達状況はそれぞれ違うので、当然ですが10歳で読めなくても、あるいは読もうとしなくても全く問題はありません。

ちなみに米カリフォルニア州の一般的な公立学校に普通に通い、家では日本語の我が家では、3人の子供が全員、現地の5年生ごろに英語でハリーポッターを読みました。

日本語版は持っておらず、入手もしにくかったので日本語版のことは正直わかりません。

この秋から5年生になる次女には、4年生の頃にも勧めたのですが、あのころはDork Diariesシリーズにはまっていて、ハリーポッターは最初の何ページかを読んでみて「よくわからない」と言っていました。

確かに物語の最初は説明調のところもあり、それほどエキサイティングとはいえません。人の名前もたくさん?出てくるので、それがとっつきにくいと感じたのかも。

おそらく、これだけでもYouTube世代の子どもにとっては退屈なのでしょう..。

今回も最初の14ページを読み終わった彼女は「面白くない」(!)と言っていました。
でもこの長い夏休み、10歳の彼女におそらくぴったりの本なので「もうちょっとだけ読んでみたら?」と押し付けないように励ましたところ、見事成功。

お兄ちゃんが「僕も全巻5年生で読んだ」と口添えしてくれたのもよかったのか、30ページぐらいまで読むと「これ、面白い」と言い出し、翌日には4時間ぐらい没頭。1冊目を読み終えていました。

今は4冊目に突入してます。

夏休みには子どもが読書に没頭するにもぴったりな、時間の余裕があります。

皆さんのお子さんはいかがですか?

 

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