子育てに忙しい保護者のみなさま、大変お疲れ様です。
今日は、「怒鳴らない」「怒らない」で子供が宿題をするように仕向ける方法を考えたいと思います。
「宿題やりなさい」と言っても無駄
宿題は親の立場からだと「やらせる」という言い方が一般的かもしれません。
でも上ではわざと、宿題をするように「仕向ける」と書きました。
そもそも、自分から宿題を進んでやる子供は、かなり少数派だと思います。
でも親は、自分が期待した通りに宿題をやらない、やってくれない子供を前にすると、
つい いらいらして「怒りの沸点」に達してしまい
子供に「何でやらないの?」と問い詰めてしまったり、
それはぐっとこらえたとしても
「うちの子は何でできないのだろう」とか、「何がいけないのだろう」とか、
自分や子供を責めるモードに入ることが多いのではないでしょうか。
また「宿題をさせなければ」と思うので、当然
「宿題やりなさい」「宿題やったの?」と言いがちです。
私自身も、以前はよくそのような状態になっていましたし、
子供に「宿題やったの?」「なんでまだやってないの?」と怒っていました。
でもこれは間違いでした。
この問いかけをしても 子供が宿題を進んでやるようにはなりませんし、宿題バトルは止まりません。
だからすぐやめましょう!
このパターンが確立していると、親子関係が難しくなります。
もともと、親がおぜん立てしないと子供は宿題をやるようにはならない。
それが普通。
そう思っていれば、怒ることも減ります。
つまり、宿題は親が「やらせる」ものでも、子供が「自分から進んでやる」ものでもないのです。
どうしても、すぐ怒ってしまうという人、怒りスイッチの入りやすい人は、
すぐに実行できないかもしれません。
でもここでは、まずはこれが出発点としておきます。
では、そこから具体的には どうやって宿題に取り組んでいけばいいのでしょうか。
親が宿題に興味を持つ
特に補習校とか、夏休みの自由研究とか、親の手伝いがある程度必要な宿題の場合は、
親が宿題に興味を持つことが大事です。
演技でも構いませんが、嘘っぽくない、純粋な興味。
補習校の自由研究を例に考えてみます。
「自由研究、まだ始めてないの。大丈夫なの?」と声がけして、子供は自由研究を始めるでしょうか。
かえってやる気をなくすのではないでしょうか。
子供のタイプにもよりますが、もし
自分でやることを決めたいと思っているタイプの子供、
自分の好きなことがある程度決まっている子供だったら、早めに
「自由研究か~どんなテーマでもいいんだね~〇〇は何についてやりたいの?」
と聞いてみたり、
親が子供がやったらいいかと思う自由研究の定番のテーマを調べておいて
「こんな自由研究があるみたいだけど、〇〇もやってみたら?」
などと話を振ってみましょう。
そういう子だったら、必ず会話ができるはずです。
そして、自由研究についての会話が持てればてれば、テーマだけでも決まると思います。
子供が自分でテーマを選ぶことになれば、やる気が少しだけでも出るはずです。
親が怒るのではなく、まず興味を持ってくれたら、子供のやる気は確実に高まります。
とにかく子供と会話します。
計画を立てる
宿題について子供と会話ができたら、計画も立ててしまいます。
宿題の提出日はいつなのか、子供の活動は何があるのか、子供と確認します。
中長期的な予定は、大人だって意識しないと立てにくいと思います。
子供と一緒に、楽しい活動も考えながら 計画を立てます。
すると、いつまでにどの程度のことをしておくべきか、親も分かりやすくなると思います。
例えば昆虫採集をするのであれば、早めに採集に行かなければなりませんし、
何か調べ物をするにしても、インターネットだけで調べるのではなく、
図書館に行ったり、博物館に行ったりしたほうが内容が深まるかもしれません。
そのようなことも計画に入れてしまいます。
計画はなるべく子供に立ててもらいますが、親が手伝うことは必要です。
ここまでおぜん立てができると、特に小学校高学年以上なら、自分で調べたり、
まとめたりの下書きができる子も多いと思います。
英語圏の補習校の調べ物の場合は、英語で調べて日本語に直せる子もいるでしょう。
日本語に直すときには、もちろん親のチェックが必要です。
一度書いたものを直されると怒るんですが
さて、補習校に通っている子供たちに一番ありがちな問題に、
「下書きを直されて怒ってしまう」
というものがあります。
特にアメリカでは、現地校で細かいところを無理に直そうとしないやり方で
指導されることが多く、ほめることも上手な先生が多いので
子供たちは「直される」ことに慣れていません。
親に直される、自分の書いたものを訂正される、
それだけで機嫌が悪くなるのです。
親も、特に日本語で「子供ができない」部分を目のあたりにすると
海外にいるということで、それほど意識していなくても、
日本語の発達を気にしているだけに、
がっかりしたり、イライラしてしまいがちなのです。
でも、日本語を「間違えてばかり」いても、基本的には大丈夫です。
ただ、自由研究などは提出しなければいけないので、
ある程度読みやすく直すことは必要です。
そういうときは、子供にどう声がけをしたらいいのでしょうか。
まず内容について、何が書かれているか、どのように書いているのか、
ただ「描写する」ようにコメントしてみてください。
そうすると子供は、自分が伝えたいことが少しでも伝わっていることが分かります。
また、そのように親に言われると、自分から説明を加えたり、
親の理解を訂正することもあると思います。
とにかく、そのようにして会話をしている中で、
読みやすくなるように、伝わりやすくなるように、
変えた方が良いと思うところを言うね、あるいは
別の色(赤でない方がよいという意見があります)で書いておくね、
と伝えます。
それでも、機嫌が悪くなる子もいます。
でも、何回かやっていくと、だんだん慣れてくる子もいます。
機嫌が悪くなっても、とりあえず「自分で自分の間違いを直す」
ということができるようになると
実は、他の勉強にも役立つのです。
特に算数や漢字などは、間違えたところをやり直すことができれば
点数をとれるようになるので
自信につながります。
このプロセスはとても面倒に思えるかもしれません。
でもこのパターンができてくると、
「なんでまだ宿題が終わっていないの??」
と怒鳴ることが、減ってくるはずです。
親の質問が「なんでできてないの?」とか「宿題やったの?」ではなく
(一緒に考えた予定のことは)「いつやるの?」「いつやろうか」になるからです。
「いつやるの?」と言われたら、自分で決めたことなら
「ご飯の後」「ゲームやる前」「テレビの前」「10分後」
などと返事をするようになります。
そうしたら、その時になったら「じゃあ、やろう」と言えばいいのです。
もちろん、最初からこんなにうまく話が運ばないこともあると思います。
そのような場合は、その理由を考えないといけません。
私も、こんなにいつもうまくいくわけではありません。
子供の反応につい、かっかすることもあります。
それでも、そんな時の自分の対処法も分かっているので、以前よりずっと落ち着いていられます。
対処法について興味のある方はぜひ、こちら↓の記事もご覧ください。
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